ここ最近のGoogle翻訳などの進化には驚かされますよね。
数年前までは、機械翻訳の翻訳結果を再翻訳して、また逆に翻訳してを繰り返すとぜんぜんわけわからないものになるというのが流行ったりもしてました。エキサイト翻訳懐かしい。
今はそんなことも無くなりGoogle翻訳を使えば、ある程度は書いてある内容が理解できるようになりました。
ここまで機械翻訳が進化していると、もう英語学習など不要になるのではないでしょうか。
今回はその辺りを、考察していこうと思います。
はじめに
私たちは少なくとも義務教育の小学校、中学校でそれなりの英語の教育を受けてきたはすです。高校大学に行っていたひとはさらにそれよりも学習をしているはずです。それなのに圧倒的に英語を喋れる人はすくないのが現状。
Google翻訳のほうが自分で翻訳するより早いし、賢い。ならもう英語の学習は不要なのでは?と思いますよね。
今回はこの辺について考察していこうと思います。
翻訳の仕組み
簡単にですが、なぜここまで機械翻訳が使えるものになったのかを紐解いていきましょう。
ルールベース翻訳
1980年代ぐらいにはルールベースの機械翻訳が行われていました。
この単語はこの時にこう訳す。などのルールを専門家が頑張って条件を作ってルールとして登録していました。
文法や単語を辞書登録し、ルールをひたすら追加していくという方法です。
これでは、ルール外は訳せない、ルールを追加すると元のルールに影響がでて翻訳が崩れてしまう、などの問題がありました。
統計翻訳(SMT)
1990年代に行われていたのが 統計翻訳です。統計翻訳は、元の文章とそれを翻訳した対訳データを用いて、統計モデルを生成して、翻訳システムを構築する手法です。
いくつもの対訳データをもとに確率付きの対訳辞書が出来上がるイメージです。
ニューラル機械翻訳(NMT)
これはニューラルネットワークを用いた機械翻訳手法です。ニューラルネットワークとは人間の脳神経系のニューロンの動作をモデルとして使用したものです。
統計翻訳と同様対話データを大量に用います。
ニューラル機械翻訳では一部の単語や文だけでなく文章全体を見ながら、適切である翻訳結果を算出します。
どんな時に翻訳が必要?
さて、実際にどんな時に翻訳が必要か考えてみましょう。
旅行の時、会社で海外の人と打ち合わせする時、海外の物語を読むとき、海外の論文を読むとき。
色々あると思いますが、主には以下の観点に分けられると思います。
- ビジネスか否か
- 読み書きか会話か
ビジネスか否かで何が変わってくるかというと、感情です。
ビジネスは感情よりも論理的かどうかぎ重要視されます。つまり、翻訳に関して詩的であったり感動的である必要は少なく、意味が伝われば良いです。
そのため、機械翻訳で意味は通じるので、良いと思います。海外の友人や恋人とのやりとりは感情も大切なので、機械的翻訳では伝わらない部分が多く、不十分な可能性があるでしょう。
読み書きと会話でなにが異なるかというと、リアルタイム性です。
読み書きに関しては時間がかかってもさほど問題はありません。文章を翻訳して読んで、翻訳した文章を送ってと、機械翻訳でも影響はなさそうですね。
会話はリアルタイムで行われます。今後翻訳が進化してもラグが0になることはないでしょう。
会話は単純な言葉のやりとりだけでなく、表情、身振り手振り、間、声などで相手に伝えている部分が7割ほどあると言われています。
つまり、翻訳で伝わるのは3割しかないということです。自分で英語などを直接話せないと相手には思った通りには伝わらないかもしれません。
英語学習は"あまり"必要ない
先述した通り、ビジネス以外や、会話の場面では英語はあった方がいいことはわかりました。
しかし、英語を自ら喋れす、翻訳頼りになってもコミュニケーションが取れないというわけでもないのです。
あった方がいいけどなくてもよいという位置に英語力はなっていくと思います。
上記のことを述べると割と批判も湧きます笑
しかしそれは事実だと思っています。以前より確実に英語力の優先順位は落ちていると考えられますし、さらにリアルタイム翻訳の技術が上がれば、英語学習の優先順位は落ちると考えられます。
まとめ
英語力があるに越したことはありません。しかし、場面に応じては自分で学ばなくても、ある程度使用できるツールがあるのです。
移動したいという目的があって、手段に馬車と自動車があれば、自動車を選ばない人はいないでしょう。
大切なのは手段ではなく、なにを達成したいかです。
あなたの目的が海外の相手に感情を伝えたりしたいなどでない限りは、英語は必須ではないでしょう。
おまけ
さんざん英語力は必須ではないと述べましたが、個人的には今英語を学習中です笑
技術文書を読むことがある時に、どうしても日本語以外の文書だと機械翻訳でなんとかなるとはいえ敬遠意識が出てしまうためです。
英語を少しでも好きになれば、敬遠意識も少なくなり、色々なサイトで技術を習得できるため、英語を学習しています。